北海道釧路地方のローカルメディア・フィールドノート

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2018-10-12

ランドスケープ

「3人の原風景と関係性」

釧路で生まれ育ち生花店を営むGreen lifeの金子健二さん、一度釧路を離れて戻り、喫茶店 糸を開業した坂見仁さん、奈良県出身で釧路へやって来た版画家の高比良哲さん。
釧路を拠点に生活する3人の自らの仕事を交えたイベントが、喫茶店 糸にて初開催。1人ひとりの表現と参加者が織りなす「原風景」をテーマとした不思議な会について、その当事者である3名に話しを聞いてみた。

【高比良哲さんのはなし】

そもそも彼らと飲みながら話してる中で、いつの間にかこのようなことになりました(笑)。
釧路で生活していくと決めている彼らに僕自、身惹かれたこともありますが。
今回は、しばらくぶりに絵を描いていますが、僕はデッサンをアメリカで習いました。
そこで一つを抜き出して描く方法ではなくオブザベーション、観察することで関係性を表現するということを教わりました。
絵も描くけど版画に関心があるのは、大阪美術学校のカタログに版画科ではなく、プリントメイキング科といったところがあり、その時に近代的な印象を受けたことです。
僕は奈良県の出身で寺や森もあるけど、建売住宅が並ぶニュータウンのようなところで育って。
そんなアンバランスなどこか無機質な感じがする住宅街で過ごしたことと、プリントメイキングが同じように思えて。
同じイメージを刷り続けていく媒体を使うことで、人の匂いが薄れていくような。
人の手で作るものと、人の手によるものばかりじゃないという面。
その両面を持っているところが好きなんです。
僕も原風景の写真を出そうかと思いましたが、今回のプロセスが僕の原風景でしょうか。
とにかく男3人でやるので、いつもと違う糸でちょっと変な体験を面白がってもらえたら嬉しいです。

【金子健二さんのはなし】

高校生の時に花屋さんになりたいと思っていたけど、違う仕事をしていて。
でも20歳頃に、やっぱり花屋さんになろうと決めて、30歳まで下積みをしました。
そして、お店の準備も整って場所をどうしよう?と探している時、緑ヶ岡の通りを通って「すごく素敵な雰囲気で、いい通りだなぁ」と感じて。
お店って、人の流れが多い場所に出すものなのだろうけど、その雰囲気を感じた通り沿いでお店をはじめたのが原点ですね。
当日は、金継ぎとか骨董でも知られてるけど、版画家の高比良哲を見てほしいですね。
こんな人が釧路に居るんだっていうことを知ってもらいたい。
あとは、普段イベントではお菓子を用意している糸が料理を振る舞うという、なんともレアな1日です。

【坂見仁さんのはなし】

高比良さんから「原風景の写真を撮ってください」と言われた時に、自分の中でピンとこなくて。
元々そんなに釧路が好きじゃなくて離れたところもあって。でも、自分たちでお店はじめることを決めて、釧路に帰って来た時、友人や周りの人たちから様々な反応があって、「お前らしいね」とか「何も成し遂げてないのに帰って来るんだね」とか。
特にお店の改修で床を剥がしている時、「今にみてろよ」、「やってやるぞ」みたいな思いが浮かんで。床を剥がすのって大変なんですよね(笑)。
そうした思いのある床の写真を選びました。
あと、お店のドアに「こんにちは、新しい世界」とありますが、当日は参加される方が新しい体験、新しい何かを感じてもらえたらと思います。

ランドスケープ

場所:喫茶店 糸 (釧路市住吉1-9-12,1F)
参加費:5,000円(税込)
当日は、「原風景の版画」、「押し花のしおり」、「糸のスペシャルフード」をセットでご提供
(食事の仕入れの関係で予約受付は終了、版画についてはお問合ください)
限定30名(完全予約制)
お問合せ:090-7645-9569

当日は「食べることは生きること」と食の大切さを伝えるお店なので、版画にはシンナーといった化学的な匂いのしない、大豆由来のアクアインクというオーガニックのインクを使用。
高比良さんが、せっけん水で落ちるインクを使うのは初の試み。
紙は普段読む新聞のニュースペーパーを使用し、それに刷るのも初めてで販売することも初。
また、戦後から残る銅版画のプレス機を入手し、ソーラープレートという方法で、その場で版画を制作していく。

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